夏山・冬山合宿、GW山行2018年本ちゃん

谷川岳一ノ倉 烏帽子沢奥壁中央カンテ(夏山合宿)2018.8.13

日時 2018/8/13

メンバー:L吉居・内田(記録)

タイム: 一ノ倉沢出合4:00-テールリッジ取付5:00-中央カンテ取付7:30-4P目終了点10:15-懸垂終了(烏帽子スラブ)11:00-下山開始12:20-テールリッジ終了点14:30-一ノ沢出合16:00

天候:晴れ~雨    

2:30に起床。朝食をとり下山メンバーに見送られ中央稜チームの多田・丹羽マと同時に日の出前の4:00にベースを出発する。

ヒョングリの滝手前の渡渉地点でフィックスを張り懸垂地点に到着1P懸垂しテールリッジ末端に着く。昨日の濡れたスラブは乾いておりフィリクションが効き快適に登っていく。テールリッジ中間部で一本取り7:30に中央カンテ取付に到着。取付きからは滝沢スラブ全景がよく見えた。

テールリッジ末端
テールリッジ末端
滝谷スラブ
滝谷スラブ

登攀準備をして7:50登攀開始。

1p目(Ⅲ+)内田

取付きより15m(トポは20m)トラバース後、濡れた岩、脆い草、泥付きのフェ-スを30m程登る。途中ハーケンが一つあるだけで、支点が取れない。このピッチをフリーで登れないなら『登る資格なし』という洗礼かと思いながらスリップの恐怖と戦う。フリークライミングの技術は余り通用しない。本チャンならではのルートだ。

2p目(Ⅲ)吉居

1p目終了点左側のルンゼから緩いフェースを登り凹状が広くなった所で凹状岩壁ルートと離れ左のカンテへ。

3p目(Ⅳ)内田

3p目終了点から真上の軽いチムニーを右側から登りカンテに出る。チムニーは濡れていたがカンテに出ると乾いおり支点も取れるので快適。高度感も出てきた。

4p目(Ⅲ)吉居

技術的にはⅢ級だが、ここも支点が取れなくリードの吉居が支点を取れないか考えながら、登る。左右にロープを流したせいか、ロープが重くなり30m登った所で切る。終了点リング

フォローが登っていると小雨が降ってくる。終了点に登り切ると共に雷がなる。吉居Lと登攀について相談。このまま登るのは危険と判断し中央稜パーティーに無線で登攀終了を告げ、中央稜取付きで合流し皆そろった時点で下山を開始する事とする。

懸垂準備し10:15撤退開始。4Pで烏帽子スラブに降りる。懸垂途中ゲリラ雷雨。向かいの尾根に何本か雷が落ちる。

中央稜取付き地点に戻ると中央稜Pは残り1本の所まで降りてきていた。中央稜Pが烏帽子スラフブに降りてきた時にはゲリラも大分収まった。

登攀装備の片づけと軽い休憩を入れ12:20下山開始。逆層スラブのテールリッジはスリップに注意しながら途中懸垂を混ぜ慎重に降りる。

14:30テールリッジ末端に到着しヒョングリの滝巻き尾根に登り返す。登り返し地点から一ノ沢を見てみると今朝あったヒョングリの滝近辺にあった雪渓が豪快に崩れていた。

渡渉地点の水量が気になったが特に問題なく渡渉できた。ただし、状況は日により変わると思われる。(合宿初日は水量が多く渡渉できなかった。)

渡渉が終わると河原歩きで一ノ沢出合に16:00に到着する。雨もやみ時折日が差してきたので雨具等を乾かした。

今までの本ちゃんは劔・穂高等の高山だったが、2000メートルの本ちゃんは草付きや泥付きが出てくる。フリー技術はもちろん必要だが、総合的な登山技術が必要と思われるルートだった。

 

3P終了点より
3P終了点より
テールリッジ・烏帽子岩・衝立の頭
テールリッジ・烏帽子岩・衝立の頭
烏帽子スラブ
烏帽子スラブ