2026年、夏山・冬山合宿、GW山行

滝谷ドーム中央陵アルパインクライミング 2026.8.9-11

日 程:2026年8月9日~11日

メンバー:L長野、吉居、本田記録、林

目的:夏合宿 アルパインクライミング登攀技術向上

 

【実施スケジュールと概要、行動記録】

初日 8月9日(日) 天候:曇り時々晴れ 気温:最高20℃前後

2:00~ 吉居さん→長野L合流

3:15 林さん合流

5:45 あかんだな駐車場 無事駐車 →バスで上高地へ

6:35 上高地着→6:45出発

8:00 徳澤園で丹羽さんグループとランデブー

9:15 横尾登山ゲート

12:20 涸沢着 →BCテント設営後 長野県警駐在所で情報収集

16:00過ぎ

 夕食:無印良品カレー+α米+フリーズドライスープ:合計約500kcal

18:30 就寝

 

2日目 10日(月) 天候:晴れ時々曇り 気温最高:22℃ 最低:12℃位

1:00 起床

2:00 涸沢BC出発

4:30 北穂尾根分岐

5:00 ドーム中央陵取付

5:45 クライミング開始 1~2ピッチ迄長野Lリード

8:00頃 3ピッチ目より林さんリード交代

10:20 クライミング終了

14:00 涸沢BC帰還

15:00 涸沢ヒュッテにて祝杯

 夕食:無印良品カレー+α米+フリーズドライスープ:合計約500kcal

19:30過ぎ 就寝

 

最終日 11日(火) 天候:晴れのち曇り 気温最高:24℃位

4:00 起床 朝食はマルタイ棒ラーメン280kcal

6:00 BC出発

9:00徳沢園にてコーヒーフロート

11:00 上高地着→バスにてあかんだな駐車場へ

11:40 あかんだな駐車場 →平湯温泉

14:00 高山市中山にて鶏ちゃん定食!

19:30 完全帰宅

 

【詳細行動記録】

8月8~10日の予定で計画していた夏合宿。初日の天候と岩の状態、更にメンバーの睡眠不足によるリスクを考慮、7日昼の段階で9~11日へ日程変更。

この判断が功を奏し、結果的には3日間を通して雨に降られることなく、登攀を終えることができました。

上高地はトップシーズンの賑わい
横尾ゲートでチェック
徳澤園で丹羽グループと

9日未明、メンバー4名が順次合流し、あかんだな駐車場へ。

途中、高山市から平湯へ抜ける道路が一部崩落しており迂回を余儀なくされたが、普通車は通行可能で無事到着。

駐車場では大きな待ち時間もなくバスに乗車。

上高地は早朝から多くの観光客でトップシーズンの賑わいを見せていた。

徳澤までは吉居さんが先頭を快調に飛ばし、こちらはついていくのがやっと。

徳澤園では前日から涸沢に向かい先行していた丹羽さんグループと合流。

丹羽さんは片足が登山靴、もう片足がクロックスという珍しい姿。8日の大雨で片足が水没したとのこと。

 

 

横尾ゲートでは長野県警と遭対協による確認を受け、ロープを積んだ我々も行先などを詳しく尋ねられた。

各自20kgを超える荷物を背負っての涸沢までの道のりは予想以上に厳しい・・・

 

涸沢に到着後、4人用テントを無事確保して設営。夕食は林さん選定の無印良品カレーに長野L提供のアルファ米、フリーズドライスープ。明日は1時起床のため、酒好きの林さんと本田も日本酒は控えめにした。

丹羽さんから頂いた「飲酒御守」結界の凄い効果を実感w

 

翌10日は満天の星空の下、1時起床。マルタイ棒ラーメンで腹満たす。

具は林さんが事前にエビとネギのフリーズ品を個々のビニールにヒートシールしてあり、食担としての準備に頭が下がる思いです。2時涸沢出発。

ヘッドライトの光だけを頼りに急峻な登山道を登り、2時間半ほどで北穂尾根分岐へ。

稜線上には北穂のテン場から奥穂方面へ向かうヘッドライトの列が続き、まるで富士山の渋滞を見るようだった。

 

ドーム中央稜へ向かうパーティーが我々の先を進んでいるのも確認でき、我々も自然と足が速くなる。明るくなり始めたところで登山道を外れ、滝谷側へ下降。

草付きと岩の混じる斜面では踏み跡が幾筋にも分かれ、4人で手分けしてルートを探した。

忘れたと言いながらも、吉居さんの記憶が大いに役立った。T1から垂直に懸垂下降し、左上方向へトラバースして登り返すと、ほどなくドーム中央稜の取付きに到着した。

 

先行パーティーは既にに2P目へ進んでいた。後続の栃木の山岳会2名にも先行させて頂き、いよいよ登攀開始。

これまで準備と訓練を重ねてきた成果を試す瞬間である。長野Lも心なしか緊張気味。/

1ピッチ目 長野Lのリード

 

1P目は長野Lのリード。凹角からチムニーへ入るルートで、上部の狭いチムニーではザックが邪魔になるため、途中からザックを吊り下げて登ります。

2番手 林さんのアタック

しかし、身体を岩に押し付けながら進むチムニーでは動きが思うようにならず、吊り下げたザックも予想以上に邪魔をする。吉居さんはザックを背負ったまま登り切る。

一体どうやって登ったのでしょう?

この1Pだけで約1時間を要した。西面のため陽が当たらず、待っている間は10℃台前半の冷気が身に染みる。

 

 

2P目はフェイスからリッジ、カンテ、そしてスラブへ。カンテの右へ出たり、左へ回り込んだりとライン取りに迷う場面もあった。

高度が上がるにつれて滝谷特有の高度感が増していくが、寒さと時間で景色を楽しむ余裕が無い。

最後の細かいスラブでは、カチを拾いながらフリクションを信じて登る。小川山「春のもどり雪」での練習がここで生きた。

初心者の本田もアドバイスを受けつつ登攀

2P目終了後、リードを林さんへスムーズに交代。3~4P目は比較的易しい岩稜歩きとなり、林さんが先頭を進む。

ロープ長を考慮して一度ピッチを切ったが、岩稜で4番手の吉居さんがコンテで進んだこともあり時間的には逆に短縮できた。

ベテランの吉居さんが後に控えているのは心強い

そして核心の5P目。凹角から小ハングへ移る部分では、ステミングの姿勢から身体を横にしながら重心を移すムーブが難しい。

繊細なムーブで行くか、はたまたパワープレイで強引に突破するか?全員が「難しいが面白い」と感じる、充実したピッチとなった。

 

6P目は凹角を進み、最後にフェイスから小ハングを越えてドーム頭へ抜ける。

ゴールは目の前だが、ハングが最後まで簡単には終わらせてくれない。最後の一手に気合を入れ、自分を信じて登り切る。

 

10時20分、全員無事ドーム中央稜完全登攀!冷え切った身体にようやく陽が射す。目の前に広がる滝谷の大パノラマを眺めながら、登り切った達成感を噛みしめる。

計画から準備、日程変更まで判断してくれた長野Lへの感謝とともに、4人全員が「登れてよかった」と実感した瞬間だった。

無事登攀!一息入れる
槍が微笑む

その後は涸沢へ下山。稜線分岐から涸沢BCを見下ろすも、全然高度が下がらない!長野Lは水分不足でやや苦しそうだったが、吉居さん、林さんは淡々と歩を進める。

アルパインクライミングはこの長い下山まで含めて一つの山行だと実感。

涸沢に戻ると、ヒュッテのテラスで生ビールの祝杯。財布の紐が緩みまくり!

夜は酒臭い林さんと本田がテントを出てタープ泊。極大を迎えつつある流星群が夜空を流れた。未明の涸沢は10℃を下回り、寝袋ごとザックに足を突っ込んで寒さを凌ぐことになった。

涸沢ベースキャンプに戻る
おつかれ山!

最終日は4時起床。最後の棒ラーメンを味わい、テントを撤収6時に涸沢出発。徳澤園では、以前から狙っていたという吉居さん念願のコーヒーフロートで休憩。

疲れた身体にソフトクリームの甘さが染み渡った。

コーヒーフロートが染みる~

 

上高地では大混雑にもかかわらず、ほぼ待ち時間なくバスに乗車。あかんだな駐車場も臨時駐車場までほぼ満車だった。

平湯温泉で汗を流し、高山市内では鶏ちゃん定食で最後のタンパク質を補給。こうして3日間の夏合宿は無事終了した。

中山の鶏ちゃん定食!

今回の山行では、駐車場、バス、テント場、登攀待ち、そして天候という五つの「関門」をすべてクリアすることができた。

日程変更を含めた事前のリスク判断、重量装備での歩荷、滝谷へのアプローチ、各ピッチでのクライミング、そしてロープワーク。これらすべてが組み合わさり、初めてドーム中央稜の完登につながった。

メンバー4名それぞれの準備と力が噛み合った、充実した夏合宿となりました。