御嶽山
2021年12月18日(土)〜19日(日)
メンバー:L粂野、伊藤、馬場K、江刺(記)
タイム 1日目:濁河温泉駐車場 (12:30)→のぞき岩避難小屋 BC (15:50)
2日目:避難小屋 BC (7:00)→8合目 (8:00)→標高2600m地点 (9:20)→避難小屋 BC (10:10着/11:30下山)→駐車場 (12:50)
冬山合宿前、最後の訓練山行で御嶽山へ。
前夜に道の駅三岳に到着。テントを張って仮眠。雪はほとんどないが、風がとても強くて寒かった。
翌日は6時起床。チャオ御嶽の先のゲートは8時からしか通行できないのでゆっくり支度して6:40頃に出発。
積雪はあるものの除雪がしっかりされていて順調に進む。
8時前にはゲートに到着。時間通りゲートが開き、岐阜県側へ。
濁河温泉まであと1kmほどの分岐から先はまだ除雪がされておらず、まさかの足止めをくらう。
しばらく待つが、除雪車は来ないのでこの場所で雪訓を始めることにした。
外の気温はマイナス15℃。新雪は30cmほど。昨日と今朝で積もったようだ。
ビーコンの動作確認をし、雪に埋めてプローブを使って探す訓練をした。
10時過ぎに雪訓終了。まだ除雪車は来ない。
今から他の山に変更するか、今日は駐車場でテント泊か、などと話しながら一旦ゲートまで戻ることに。
ゲートの管理人さんが昼頃には除雪が来るというので少し車内で待機。雪訓をした地点まで戻ると除雪されていた!
濁河温泉の先の駐車場まで行くとちょうど除雪車が動いていて、12時頃にようやく登山口に到着。
一時は今日は無理かと諦めかけたが、12時半にやっとスタート。
雪は静かに降り続いていて寒いが、積雪はそれほど深くない。つぼ足で登る。
ノートレースの新雪を踏みしめながら進むのが楽しい。
15時を過ぎると、雪が止み、晴れて明るくなってきた。
だんだん雪が深くなってきたので途中で私はスノーシューを装着。
登れるところまで登ってテントを張ろうと、場所を探しながら登ったが良い場所がない。
膝上から股下くらいのラッセルをしながら、のぞき岩の避難小屋まで登った。15:50到着。
唯一、この時だけ晴れて、夕焼けに照らされた継母岳が綺麗だった。
日が陰り始めるとあっという間に寒くなる。
6テンを設営して、水を作るために雪集め。避難小屋裏の雪を掘ってトイレも作った。
雪上でのテント生活はほぼ初めてだったので、冬合宿前に一通り経験できて良かった。
夜は鶏だんご鍋を囲み、みんなで温まった。21時頃に就寝。
テントの外はおそらくマイナス20℃くらいまで冷え込んだが、足先までほかほかでぐっすり眠れた。
2日目は4時半に起床。
朝食のラーメンを食べ、ゆっくり準備をすると明るくなってきて7時前に出発。
伊藤さんはテントステイということで、3人でわかん・スノーシューを履いて歩き出す。
相変わらず雪は降り続いていて、天気はあまり良くないが、新雪を崩しながら進むのが楽しい。
昨日よりは少し深いが、スノーシューで歩けるような膝くらいの積雪。
わざと積雪が深いところを通って、雪の崩し方、踏み固め方を粂野さんに教えてもらいながら進んだ。
8時頃に8合目を超えると雪が深くなり、風も強くなってきた。
あまりペースが上がらず、9時前にようやく樹林帯を抜ける。
すると、真っ白でコロンとした冬の装いの雷鳥が3羽飛んできた。親子だろうか。
写真を撮ろうと、馬場さんが近づくと、小刻みに歩きながら逃げていく。後ろ姿がとても可愛かった。
その後、遠くの雷鳥が見えたのが嘘のようにあっという間にホワイトアウト。
地形図とコンパスで進行方向を確認しながら稜線を目指して登る。
風も強くなってきて、トレースは見えない。
30分かかって100mほどしか登れず、稜線まであと少しだったが天気が回復する見込みがないので、
標高2600mあたりで引き返すことにした。
吹雪いていて、数m前を歩く馬場さんを見失いそうで必死に追いかけた。
30分以上かかって登ったが、たった7分で樹林帯まで戻ってきた。
そこからの下山はあっという間で10:10に避難小屋に戻る。
樹林帯の中でさえ風が強く、数十分前の登りのトレースが消えていた。
途中で1パーティーとすれ違ったが、もう1パーティーは強風のため途中で下山したらしい。
彼らより先に入山してラッセルを経験できたのは幸運だった。
時間が早かったので少しだけテントで休憩して撤収。
手足が冷え切っていて、凍りついたテントの撤収が辛かった。
11時半に下山開始。
帰りは完全にルートができていて、昨日の登りが嘘のように一瞬で下山。
13時前には駐車場に戻った。
ふかふかの新雪に寒さ、その中でのテント生活を経験できた今回の山行は、
冬山合宿前の良い総仕上げになったと思う。
個人的には、コロンとした冬の雷鳥に出会えたことがとても嬉しい。
年末年始は最高の冬山合宿になるよう、しっかり準備を整えて臨みたい。お天気に恵まれますように!