メンバー:L長野、吉居、本田記録、林
目的:夏合宿 滝谷中央陵に向けたシステム構築と習熟
【実施スケジュールと概要、行動記録】
初日 18日(土) 天候:曇り時々雨 気温:最高22℃
5:20 6テンルーム積込み
6:20 土岐IC 林さん合流
10:00 買出し後、廻り目平駐車場着(テント設営)
12:00 岩場下見 (ガマルート 春のもどり雪)
13:30 1-2-1システム確認(林間ロープワーク)
16:00 初日全行程終了
2日目 19日(日) 天候:晴れ時々曇り 気温最高:26℃
6:00 起床
7:00 春のもどり雪取付
7:30クライミング開始(全3ピッチ)
11:00 クライミング終了
12:00 昼食&ストリームサイドエリア移動
12:30 フリークライミング開始
(マレーネ ピットタッチ 鵯漏斗)
15:30 フリークライミング終了 ※2日目全行程終了
行動記録
| 種類 | 岩名 | グレード | 長野 | 吉居 | 林 | 本田 |
| MPC | 春戻り雪 | 5.7 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| FC | マレーネ | 5.9 | ◎ | - | TR〇 | TR〇 |
| FC | ピットタッチ | 5.10a | ◎ | - | TR〇 | - |
| FC | 鵯漏斗 | 5.10c | TR〇 | - | RP〇 | - |
◎:マスターオンサイト 〇:登攀
1~2ピッチ目:長野リード 3ピッチ目:林リード
3番:本田、4番:吉居の順は変わらず。
最終日 20日(月) 天候:晴れ時々雨 気温最高:28℃
4:00 起床
5:30 烏帽子岩左稜線取付
6:00クライミング開始(全15ピッチ)
12:30 クライミング終了
※15ピッチ目途中南面20m懸垂下降して
エスケープを行う
14:30 ベースキャンプ到着
15:00 テント撤収・全行程終了
行動記録 烏帽子岩左稜線 グレード5.8
| 種類 | 岩名 | 長野 | 林 | 本田 | 吉居 |
| MPC | 烏帽子1-8P | リード〇 | 2番〇 | 3番〇 | 4番〇 |
| MPC | 烏帽子9-15P | 2番〇 | リード〇 | 3番〇 | 4番〇 |
【詳細行動記録】
初日(7月18日)
夏合宿で予定している滝谷中央稜に向けたシステム構築と習熟を目的に、小川山で3日間の岩トレを実施しました。
出発前夜、長野リーダーから「ルーム保管の6人用テントにフライシートしかなく、本体が見当たらない」との連絡が入り、一時はどうなることかと思われたが、当日朝にルームへ立ち寄って無事に回収することができました。大きな忘れ物になる前に気付けたことは幸運でした。
廻り目平へ向かう途中は小雨が降ったり止んだりの天候で、買い出し先のナナーズでは、悪天候のため途中で引き返してきた斉藤さんとも偶然出会う。天候の影響もあってキャンプ場には余裕があり、落ち着いてテント設営を終えることができた。

午後はガマルートを下見したものの、岩は完全に濡れており登攀は断念。その後、翌日に予定していた「春のもどり雪」の取り付き確認へ向かった。吉居さんの記憶を頼りに探したものの、なかなか見つからず、途中から雨脚も強まる中、ようやく取り付きを確認してすぐに引き返した。


雨が止むのを待ちテント周りの林間で1-2-1システムのロープワークを反復練習する。リーダーチェンジ時のロープ切り替えなど意見を出し合いつつ本番を想定した繰り返し練習を行ったことで、翌日の行動手順を全員で共有することができました。
夕食は、川上村の新鮮な野菜を使ったサラダと、林さんが用意した無印良品のカレー+アルファ化米を合わせたメニュー。地元信州味噌をドレッシング代わりに添えたサラダも格別で、初日の疲れも癒やされテンション高まる~。

2日目(7月19日)
朝6時、天候は曇り空ながら青空ものぞき、絶好のクライミング日和に!カレーメシで朝食を済ませ、「春のもどり雪」の取り付きへ向かうと、すでに2パーティーが登攀中で、その後も続々とクライマーが集まり、このルートの人気ぶりを実感。
1ピッチ目は出だしからフリクションを信頼した繊細な立ち込みを要求されるスラブで、数字以上に緊張感がある。しかし、前日に繰り返し練習したロープワークは効果を発揮し、各ピッチでのシステム切り替えも非常にスムーズに行うことができた。問題なく春のもどり雪を無事攻略!


午後から雨予報ではあったが、天候が持ちそうと判断し、ストリームサイドエリアへ移動してフリークライミングを実施した。
ここで思わぬハプニングが起こる。渡渉の際、天狗のような勢いで渡り切った吉居さんに続いた林さんが川石で足を滑らせ、大きな悲鳴とともに小川山ガイドブックを川へ水没させてしまう。一瞬ヒヤリとしたものの、大きな怪我がなく済んだのは何よりでした・・・

午後は希望メンバーで「マレーネ」「ピットタッチ」「鵯漏斗」に挑戦。長野さんは2ルートをマスターオンサイトで登り切り、林さんも「鵯漏斗」を見事に完登。本田もトップロープながら「マレーネ」を一撃で登ることができ、大きな自信にもつながりました。

クライミング終了後は地元の温泉「ヘルシーの湯」で汗を流し、長野さんおすすめの焼肉店「ふじもと」で夕食を楽しんだ。質・量ともに満足度の高い焼肉定食に全員が感動し、その後は翌日の行動食などをナナーズで買い揃え、本番となる最終日に備えた。

最終日(7月20日)
最終日は午前4時に起床。午後から天候悪化の予報もあり、18ピッチまで完登するか、15ピッチのエスケープルートで下山するかは状況を見ながら判断する方針で出発した。

ケルンを頼りに取り付きへ向かうと先行パーティーはおらず、静かな岩壁に一番乗りで取り付くことができた。1〜8ピッチは長野さんがリードし、およそ30分ごとの安定したペースで順調に高度を稼いでいく。グレードは5.8ながら、随所に5.9クラスと感じる場面もあり、8月の滝谷中央稜に向けた実践的なトレーニングとなった。
4番手に吉居さんが控えている安心感は大きかった一方で、ギア回収のタイミングによってはリーダー側でカム不足になりそうな場面もあり、本番では予備を含めた十分な装備が必要であることを実感した。


8ピッチ目からは林さんへリードを交代。前日に練習した1-2-1システムも迷いなく機能し、リーダーチェンジも円滑に進んだ。
3番手の本田は、登攀後すぐにロープ回収と4番手のビレイを繰り返し、休む暇なく動き続けたため腕はパンプ寸前に。さらに蚋に20か所以上刺されるという洗礼!アルパインではこのような継続した行動力も必要であることを身をもって学んだ。また、ビレイではロープを引きすぎて吉居さんから助言を受ける場面もあり、本番までに改善すべき課題として持ち帰ることができた。

11ピッチ目では、しゃがみ込んでアンダーホールドを取りながら身体を送り出す独特のトラバースが現れた。4人全員が「ここが一番難しい」と口を揃えるほど印象的な核心であり、本田もここで一度フォールしてしまう。
続く13ピッチ目には名物のハンドクラックが待っていたが、経験の浅い本田を考慮し、今回は裏側のスラブルートを選択していただいた。本来であれば皆さんもハンドクラックを楽しみたかったはずであり、その配慮には感謝するとともに、次回は自分の力で挑戦できるよう技術を磨きたいと強く感じた。

13ピッチ終了時点で時刻は正午。先に見える18ピッチ目のチムニーは厳しそうで、天候も次第に怪しくなり始めていたことから、長野リーダーは15ピッチでエスケープする判断を下した。
しかし、下降点がなかなか見つからず、地図やアプリ、過去の記憶を頼りに30分ほど探索した末、20mの懸垂下降を実施。その後は踏み跡のほとんどない急斜面を下り、ガレ場へ出た頃には雨が降り始め、滑りやすい岩場に苦戦しながら約1時間かけてようやく朝のアプローチへ復帰した。本来30分ほどの区間に2時間近くを要したが、もし18ピッチまで進んでいたなら、悪天候の中でさらに厳しい状況になっていた可能性は高く、長野リーダーの冷静な判断の重要性を改めて実感した。
3日間を通じて、ロープワークやシステム運用、マルチピッチでの連携など、多くの成果と課題を得ることができました。今回経験した小さなトラブルや反省点は、いずれも8月の滝谷ドーム中央稜本番へ向けた貴重な学びに繋がると思いました。帰路の車中では、今回得られた課題と改善点について4人で意見を交わしながら、充実した山行を締めくくりました。
