2016年縦走(1泊以上)雪山

五竜岳 遠見尾根 2016.3.20-21

五竜岳 遠見尾根

2016年3月20日(日)~21日(月)
メンバー L吉村、新見、川口
記録 吉村

タイム 1日目:とおみ駅(8:15)-地蔵の頭(9:00)-西遠見山(13:00)
2日目:西遠見山(5:00)-五竜岳(8:00)-西遠見山(12:00)-アルプス平駅(15:35)

 

前日夜に名古屋駅前を出発して、五竜とおみスキー場で仮眠する。

 1日目、6時半に起床。朝食を済ませ準備する。
ゴンドラは8時15分から動き出す。計画書をゴンドラ乗り場前で提出する。ゴンドラは片道950円+荷物代200円。 アルプス平駅からスキー場ゲレンデを登りだす。

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 ガスが濃くスキーヤーが上から滑ってくるので注意。ゲレンデはアイスバーンで硬かったのでアイゼンを着ける。
 リフト最後のところから上へ登ると地蔵の頭に着く。

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 少し下ってから遠見尾根へ登りだす。雪固めで輪かんは不要。小遠見山、中遠見山と小さなアップダウンで過ぎていく。少しずつ天気良くなる。川口が遅れるようになる。久しぶりの歩きでバテ気味だ。

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 13時に西遠見山に着く。五竜山荘まで行こうかと思ったが、時間がかかりそうなのと、先客パーティが4つ程先していたので、テント張るスペースの都合と、風が強そうだったので、時間早いが西遠見山でテント張る。日差しが当たり温かいが、五竜山荘はガスの中だ。

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 2日目、3時半に起床し、5時に出発する。いい天気だ。
少し下ってから白岳へ雪壁を登る。雪庇に注意。日の出が眩しい。

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 6時10分に五竜山荘に到着。五竜岳まで稜線から少し下の雪を拾いながら登る。
途中で登頂後の下山組とすれ違う。2か所ほど比較的急な斜面なる。8時に五竜岳頂上に着く。

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五竜岳頂上
五竜岳頂上

 少し下った急な雪斜面でロープを出す。雪が最中状になっており、表面硬く中は粉雪で崩れやすい。斜面ゆるくなりロープを片付け右下の方へトラバース気味で下る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 後ろから「あ!」の声が、見ると川口が滑落して行った。ものすごいスピードで止まらない。雪の表面が硬めなので滑り台のように滑っていった。かなりの距離滑って行き見えなくなった。

 新美に「その場所で待ってて」と伝え、沢を下って川口を確認しに行く。途中でアイゼンが片方外れて落ちていた。さらに下るともう片方が落ちていた。これは発見できても足や腕の骨折ぐらいしてるかな?とあれこれ妄想する。

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 400~500mくらい下り、川口を発見。声をかけると反応はあった。現場まで行く。手、足など骨折はしていないようだ。頭も打っていなさそうだ。だが、顔はかなりぶつけたようで、張れ上がり出血もしたようだが、今はもう止まっている。

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 とりあえず落ち着かせ、休憩。アイゼンを着けてテルモスのお湯を飲ませる。テルモスは所々衝撃でへこんでいる。本人比較的元気だったので、沢を登り返す。

 新美と別れた場所に戻るがいない。川口とロープで繋ぎ、少し急な箇所で確保しながらゆっくり下る。新美が遠くで見え、追いつくと、すでに110番通報をしていた。

 もうダメだと思い携帯の電波の入る所を探しながら歩いたようだ。「待ってて」の声は風で聞こえなかったようだ。110番では、長野県警に繋がったが、尾根の西側に滑落したので富山県警に転送され会話していた。とりあえず本人元気なので自力下山すると伝える。

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 五竜山荘前で休んで、歩くがかなり疲れたようで荷物を新見が持つ。白岳の雪壁下りも慎重に行きテント場に12時頃戻る。

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 ゴンドラリフトの最終が16時45分でぎりぎりになりそうだ。川口の個人装備も2人でできるだけ分散して持ち、川口の荷物を軽くして出発する。

鹿島槍ヶ岳北壁
鹿島槍ヶ岳北壁

 遠見尾根は少しアップダウンあるが比較的平に尾根が続く感じだったので、思いのほか川口の歩行スピードが上がった。時々左足首が変に向くと痛かったようだ。

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 15時35分にアルプス平駅に無事到着した。顔の出血後で血の跡がいっぱいなので風呂はやめて帰名した。帰りの車の中では、川口が元気に話をしだしたので、今回の反省や次の山の計画などを話した。