2017年1月21日(土)~22日(日)

メンバー:L吉居、久保田、福井、廣瀬、太田(記録)

タイム:1日目 6:36 美濃戸山荘-10:03 行者小屋(テント設営後、ティータイム)11:51行者小屋発 -13:48 文三郎尾根 中岳道分岐(引き返し)-14:49 行者小屋

2日目 6:11 行者小屋-7:25 文三郎尾根 中岳分岐-8:08 赤岳(頂上荘裏で10分休憩)-8:48 赤岳展望荘-9:21横岳方向に少し歩いてから引き返し-9:41 地蔵尾根-10:24 行者小屋 (ティータイム、テント撤収)12:14 行者小屋発-13:02 南沢大滝見学-14:10 赤岳山荘駐車場

20日(金)22時に名古屋に集合し、福井さんのランクルで美濃戸へ。さすが福井号、美濃戸口から赤岳山荘の駐車場まで難なく登る。風は無く、気温もそれほど低く感じられないが、雪が激しく降っている。6:00出発と決め、仮眠。

21日(土)朝起きてもまだ雪は激しく降り続いている。美濃戸山荘の軒下を借りて、朝食・パッキングを済ませ、6:36出発。先行者が2名ほどいるようだが、積もりたての新雪でなかなか歩きにくい。木々にもたくさん雪がついているが、ふんわりと乗っているだけで、払ってみると簡単に葉が出る。どうやらここ数日で積もったばかりのようだ。

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通常2時間もあれば行者小屋に着くところ、30分余分にかかって10:03到着。早速整地し、テントを張る。今のところ貸し切りだ。

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天気は一向に良くならないし、行者小屋までの行程で手足はかじかんで痛いし、正直、もうこれ以上進みたくない。心が折れている私をみて、福井さんが「まず靴の氷を落として、ガスを焚いてお茶を飲めば落ち着くから休憩しよう」、と提案をしてくれた。私が靴についた雪団子と氷をピッケルでカリカリ剥がしてしている間に、皆さんがSOTOに着火してくださり、あっという間にテントが温まった。

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1時間くらいまったりとし、元気を取り戻したところでテントを出る。いつの間にか雪は止み、空が明るくなっていた。12:00 福井さん・久保田さんは阿弥陀・北稜へ、吉居さん、廣瀬君、私は文三郎尾根に向かう。

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吉居チームのメイン課題は、アイゼン登山初めての廣瀬君に、雪上歩行に慣れてもらうこと。場面場面で吉居さんが丁寧に歩き方のアドバイスをしながら、ゆっくりゆっくり登る。後ろでみている私も、危なげなときは声をかける。

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廣瀬君は初めての八ヶ岳、初めての本格雪山なので、青空の下、白銀の世界を歩かせてあげたいところだが、またしても曇天、雪が降り始め、風も出てきた。

文三郎に取り付いてから1時間ほどして、休憩していると、後続者の影が見える。あれ!?福井さんと久保田さんではないか。阿弥陀に取り付くには雪が深すぎ、数時間のラッセルを強いられるため、こちらに合流したとのこと。

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登り始めて2時間後、中岳への分岐まで到達するも、この悪天候で新人を頂上に連れて行くのは危険と判断し、引き返す。

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主稜に取り付いているパーティーが1組おり、しばらく見学。雪が深そうだ。残置ロープが数本垂れていた。

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下山し始めてほどなく雪がやみ、青空が覗く。このまま天気が落ち着くと良いのだが。

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 14:49 幕営地に戻ると、だいぶテントが増えておりにぎやかだ。

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凍結を心配していた水場を確認したところ、勢い良く水が流れていた。

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17:00頃、キムチ鍋と〆のチーズリゾットを食べて、することもないので18:00就寝。

2日目

4:30起床。きれいに星が出ている。月明かりの中、赤岳から横岳の稜線もはっきり見える。今日こそ快晴となるか?

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朝食にうどんを食べ、6:11ヘッドライトをつけてテントを出発。当初は中山尾根に行く予定だった福井さん、久保田さんも一緒に赤岳に来てくれることになり、心強い。

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あたりが明るくなる頃、また雪が降り出し、高度が上がるにつれてどんどん激しくなってきた。風は昨日より格段に強い。

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7:25、中岳の分岐に到着。廣瀬君の意思とコンディションを確認し、問題なさそうなので、このまま赤岳を目指す。雪が少なかった昨年は岩が出ていて登りにくかったところも、今回はしっかりと雪がついており、比較的歩きやすい。

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8:08、頂上に到着。寒い!

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頂上山荘の裏で少し休憩し、とりあえず展望荘へ下る。8:48展望荘にて、このまま地蔵尾根を下るか、横岳方向に少し歩いてみるか相談し、様子を見ながら行けるところまで横岳方向に行ってみようということになった。

稜線上はとにかく強風。雪庇のほうにどんどん体が流されてゆく。耐風姿勢をとったりしながら、慎重に進む。雪粒が頬や目に容赦なく打ち付けてきて痛いが、今更ゴーグルを出すのも面倒だし、着けたとして曇っても厄介だ。目を細めながら進む。

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地蔵尾根分岐からしばらく歩き、2回ほどハシゴを登ったところでトラバースが出てきた。さすがに雪山初心者を歩かせるのは危険と判断し、引き返すことにした。

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9:41 地蔵尾根から下山。吹雪は更に強まり、目を開けていられない。気がついたら左目のコンタクトが無くなっている。強風で涙目になり、流されてしまったか。右目に頼りながら、雪がもっさり詰まった尾根を下りるが、なぜか前回、前前回来た時よりも怖くない。後でメンバーと話して気がついたが、いつもあるナイフリッジが無かった、というか、ナイフリッジの横にロープが張ってあり、歩きやすいほうに誘導してあった(?)ということだったらしい。

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10:24 テントに戻り、ティータイム。やっぱりSOTOはいいなぁ。

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テントを撤収し、12:14、行者小屋を後にする。昨年はスケートリンクになっていた場所も、上に雪が乗っているので滑らず簡単に歩けて快適。

時間もあるので、途中、南沢大滝を見学。小滝に1パーティー、大滝には3パーティーくらい取り付いており、にぎやかだった。

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14:10、赤岳山荘の駐車場に到着。

途中、もみの湯に寄ったが、車に置いておいたシャンプーが凍ってシャビシャビになっていた。やはり八ヶ岳の寒さは一級品だ。