2014年7月24日~8月15日

レーニン峰(7130m)

メンバー 田中

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タイム 7月24日 成田空港~モスクワ(シェレメチボ空港)
25日キルギス ビシュケク 
26日 オシュ 
27日ベースキャンプ(3600m)
28日高所順応 
29日C1(4400m) 
30日停滞 
31日C2(5300m) 
8月1日停滞 
2日C3(6100m) 
3日停滞 
4日C3~6200m~C1 
5日ベースキャンプ 
6日オシュ 
7日~13日ビシュケク 
14日ビシュケク~モスクワ(シェレメチボ空港) 
15日 成田空港

24日 成田~ビシュケク   お昼に成田空港から飛び立ちモスクワで乗り換えて翌朝キルギスのビシュケクに到着。
空港でガイド会社の人に迎えに来てもらい、ホテルへ送ってもらい部屋で少し寝た後に街の中を散歩する。
お菓子屋を見つけここで行動食に現地のチョコとビスケットの様な物を買いホテルに戻る途中に夕飯食べてる帰る。日が長く夜8時に過ぎても明るい。

  26日 ビシュケク~オシュ 朝ホテルをでて空港まで、また送ってもらい飛行機でオシュの街に移動。空港でまた迎えに来てもらいホテルまで行く。
周りに何もないのでホテルで1日過ごす。

KIMG0267KIMG0289             27日 オシュ~BC 朝9時ホテルに小型バスが着く、思ったよりきれいなバスでよかった。
荷物をギュウギュウ積めにして10人乗る、今回のグループ登山は僕以外に4人いると聞いていたので、どの人だろうと思いながら出発。
日本と違う風景や羊の群れなど見て僕の冒険が始まったなとしみじみ思う。

小石がたくさん転がってる道路をしばらく進むと急に停車した、どうやらパンクしたようだ。
タイヤ交換してる間に2人の人とカタコト英語で話す、ロシアとポーランド?から来たようだ。交換し、またしばらく進むと何かの店の様な所に止まる、パンクしたタイヤを直すみたいだ。
ここから遠くに雪山が見える、だいぶ近くなってきたようだ。
しばらく進んで行くと凸凹の草原の中を走って行く、また止まるんだろうなと思っていると止まった、今度はオバーヒートだ。
しばらく休憩して出発、16時半頃ようやくベースキャンプ(3600m)に着いた。
テントに案内してもらうどうやらさっき話したロシア人の人と一緒みたいだ。
ガイドの人と会い明日の予定を聞いて夕飯を食べ寝る。

DSCF2481DSCF2485 DSCF2489 28日 高所順応 7時すぎに起き食堂のテントに行く。
朝ご飯にオートミールがでてきた見た目どうり美味しくない。
イチゴソースをかけると少しマシになった。
準備して集合するとほかに3人しかいない、変わったようだ。名前はジハン、アリ、オマでトルコからきたようだ。ガイドの人が来て9時半出発する。
今日はベースキャンプの隣にある山(4400m)に高所順応に行く。
頂上付近に雪があるが今日は雪の無い所まで行く予定だ。
ガイドの人が歩くのが早くついて行くのが大変だ、ジハン達も同じペースで歩くので外国ではこれが普通なのかと思ったが休憩した時ジハン達が早いと言っていたのでホッとした。
尾根を登り稜線に出ると平坦な道になり息も落ち着いてきてガイドの人のスピードにだいぶ追いつけるようになってきた。
休憩の時ガイドの人とカタコトで会話、名前はアレックスでロシアの人だ。
雪が出てくる手前の4300mあたりで引き返す。
ベースキャンプ手前で雷と雨が降り出したので、いいタイミングで帰ってこれたが、明日の天気が心配だ。
13時過ぎに到着し昨日なぜか仲良くなったロシアの人達とたのしい夕飯を食べ寝る。 DSCF2501DSCF2504

29日 BC~C1 晴れ 朝起きると雨が降っていたが出発するころには止んだ。
朝食を食べ先に出発するロシアの人達を見送り、10時頃出発する。
平坦な道をしばらく歩き峠を登って越えると目の前に氷河が見える。
日本じゃ見れない景色に感動し少し雲に隠れたレーニン峰が見えてワクワクする。
ここまで高山病はでてないが登りになると息があがる14時50分C1(4400m)に到着、ここもガイドの会社のテントが張ってあり快適な所だ。
食堂に行ってみるとC2、C3あたりの天気予報が張り出してある。
どうやら天気は悪いみたいで、雪のち曇りで風速40mと書いてある。
明日C2に行く予定だが、どうなるんだと思っていたらジハンが来て明日は停滞するよと言われる。ここから最初の計画と違う工程になっていった。
夕食はキルギス料理のプロフ(炊き込みご飯)でけっこうおいしい。
BC,C1ででる食事はオートミール以外はおいしかった。

30日 停滞 今日は1日停滞やることもなく暇なので、テント場を散歩してるとイランから来た団体の人達に話しかけられる。
言葉が分からず雰囲気でカタコトで話したら何故か仲良くなった。
特にその中の1人ジャファンと仲良くなりスマホで山の写真など見せてくれる。
団体の人の中にK2やガッシャブルムなどに行った人がいるそうだ。夕飯の時もイランの人達と楽しく過ごす。

DSCF2519DSCF2521           31日 C1~C2 曇り 4時頃起きると外は薄っすら雪が積もっている。
今日の朝食はポテトかボルチが選べる。ジハン達がボルチを頼んでいたのでボルチにしてみたら出てきたのがオートミールだった、いい勉強になった。
準備をして出発しようとしたら昨日のイラン隊の人に安全祈願?の様なことをしてもらい一緒に6時40分出発天気は雲っているがあまり寒くない。
しばらく平坦な氷河を歩き、傾斜が出てきたところでアイゼン、ロープを付けることになり僕、アレックス、オマとジハン、アリの二つに分かれて結ぶ。
ここからの登りは所々クレバスがあるがジャンプすれば越えれる幅なので問題なく進むがトレースから外れると隠れたクレバスあるので少し怖い。
僕達は調子よく進みイラン隊の人達よりも前に出て進み、ふと後ろを振り返るとジハン達の姿が見えない。
安全な所まで登りジハン達が来るのを休憩して待つとイラン隊の後ろからジハン達が来た。
けっこう息があがって辛そうだ。僕は腹式呼吸をしっかりやってるおかげか、調子がいい。
少し長い休憩してから登り出す。
しばらく登ってから右にトラバースして進むとC2(5300m)のテン場に14時40分に着く昨日までの風が強かったみたいでフライが破れたテントが張ってある。自分の1人用テントを張り中で休んでいると高山病で頭が少し痛くなる。
しばらく休んでいると大きな雪崩の音が聞こえて外の様子を見ようとすると雪崩で起きた風でテントが大きく揺れる、風が収まってから様子を見るもガスが出てよく見えないが、雪崩の怖さを改めて思い知る。
今日から食事は各自になるので、僕はアルファ米のチキンライスと紅茶飲んで寝る。

8月1日 停滞 朝起きるとまだ少し頭が痛い。今日は停滞なので、ゆっくり過ごす。
イラン隊の人達は今日C3に上がようなので、ジャハンと握手しお見送りする。
アレックスから明日C3に上がり調子が良ければ頂上にアタックしだめならC2に下りると予定を聞く。
水分をたくさん取り、ラーメン食べて寝る。

 

DSCF2531DSCF2538DSCF2535           2日 C2~C3 晴れ 7時頃起きると頭が痛くないのでよかった。紅茶を飲んでテントを撤収しジハン達のテントに行くと鍋一杯のオートミールを作ってくれていた。
朝食は行動食で、すませようと思っていたが、せっかくなので食べるが味はやっぱりイマイチだ。
9時40分出発C2から稜線の方え登る。沢山の人が登っているので、歩きやすくなっている。
稜線に出てから少し登ると5500mあたりになる。ここまで登ってくると今までよりも息苦しくなってきた。
C3に上がる最後の登りは、息がすぐあがり数歩いては止まっての繰り返しで疲れる。
14時40分C3(6100m)に到着。遠くに白い山々が見えて景色がいいが息があがっているのであまり感動できなかった。
ある程度整地された所にテントを張ろうとするが、すぐ息があがって張るのが大変だ。
テントの中に入ろうとした時にイラン隊の人が頂上へ登りに行って下りてきた所だった。
ジャハンに頂上へ行けたか聞いたら行けなかったそうだ。
天気はよかったと思っていたが頂上あたりは違うのかな。
アレックスが調子はどうか?と聞かれ少し頭が痛いだけだよと言う。
すると明日予定どうり頂上に行くと言われ少し緊張してきた。
ラーメン食べてたくさん水分とって寝ようとするも空気が薄いからか息苦しくなかなか寝れなかった。

3日 停滞 朝6時頃起きて準備していると外でジハン達の話し声が聞こえるので外に出てみるとどうもアリとオマの体調がよくないみたいで今日C1に下りる相談をしている。
僕とジハンは調子がいいので頂上に行くことになりアリとオマの下りることとなった。
下りる準備や連絡等で出発するのが遅れたので今日は停滞することになる。
イラン隊の人も停滞していて明日また頂上に向かうそうだ。
天気がよく暖かいのでシュラフを干した写真撮ったりして過ごす。
夕方に明日の出発時間を聞きアルファ米食べて寝ようとするも息苦しくて今日もあまり寝れない。

DSCF2542DSCF2545           4日 C3(6100m)~6200m~C1 2時頃に起きるとテントの中が薄っすら凍ってる、夏からいきなり真冬の寒さになり起きるのがつらい。
準備して3時15分出発、テン場から一旦下りてから登り出す。
寒くて風も強くまた息が切れて何度か立ち止まりながら進むが寒くて手が冷たい。
今は指の感覚があるが頂上にいたら凍傷しそうだなと思いながらしばらく登る。
6200m過ぎたあたりで、強風と息切れでフラフラ歩くようになってきた。
このままだと戻ってこれなくなると思いアレックスにテントに戻ると伝える。
1人で戻って大丈夫か?言われるも後ろから他のパーティーのヘッドランプの明かりが見えるので大丈夫だと伝え下りる。フラフラしながらテントに戻り倒れこんだまま寝る。
しばらくするとアレックス達もどってきて今日C1に下りるようなことを言っているが疲れてよく聞き取れず適当に返事したら後でまた来て10時に下りるよと言われた。
テントを片づけ下りる準備が整うも、ジハンがテントから出てこない、どうやら登れなかった悔しさで放心状態になっているようだ。片づけるのを手伝った後イラン隊の人とあいさつする。
イラン隊も今日登れなかったみたいだ。下りる前に登れなかった頂上を見ていると悔しさがこみあげてくる。
11時に下山開始、標高が下がっても息切れがして何度も立ち止まる。C2でまたロープ繋いで歩くも二人は息切れしてないので歩くのが早い。
他のパーティーをどんどん抜いてほとんど休憩なしで安全な氷河の所まで下りてくる。ロープを外すとこれで一緒のペースで歩かなくてすむので二人の後をのんびり歩いて14時過ぎにC1に着く。
食堂の天気予報を見たらC3で気温-20°風速40mとなっていた寒いわけだ。遅めの昼ごはんを食べてるとイラン隊の人も下りてきた。
夜食はイラン隊の人等いろんな人が盛り上がり夜中まで続くが、僕は早めに寝る。

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5日 C1~BC 晴れ ゆっくり朝起き、10時に出発の準備が整うも今度はアレックスが来ない。どうやら昨日の騒ぎに巻き込まれたようだ。しばらく景色を眺めて12時15分出発する、途中のんびり写真撮りながら歩き16時過ぎにBCに到着。
しばらくするとジャハン達も下りてきてBCにあるサウナにジャハン達と一緒に入る。久しぶりに体を洗うと垢がたくさん取れる、ひげを剃ってみんなの前に行くと何故か歓声があがった。
予定より早く下りてきたが、もう疲れて登れそうにないし日程的に厳しいので帰ることにする。

6日 BC~オシュ 朝ご飯食べて外に出ようとするとイラン隊の人に呼ばれ行ってみるとイラン料理を食べさせてもらえた。
9時45分、ジャハン達と別れの挨拶をしてバスに乗ってBCを出発。山の旅が終わり日本に帰るのかと思うと少し憂鬱になる。今回は何事もなく15時にオシュに到着。
ホテルに着くとネットが繋がるので会に途中報告のメールをする。

7日にオシュ~ビシュケクに移動して飛行機のチケットを変更しようとするも、日本に台風が近づいてるせいか空席がなく空いていた14日に変更し13日まで市内観光などして過ごし14日にビシュケクの空港を出発しモスクワで乗り継ぎ15日に成田空港に帰ってくる。
レーニン峰に登れなく悔しかったが、ジハンやジャハン、イラン隊の人など人との出会いに感動する山行になった。
今回の経験をいかしてまた世界の山に挑戦しようと思う。 記 田中