霞沢岳西尾根
2019年3月2日(土)
形態:雪山
メンバー:L斎藤・馬場(記録)
タイム:06:20坂巻温泉-7:30釜トンネル出口-7:30分岐-10:25幕営地-12:35霞沢岳山頂13:10-14:20幕営地-撤収14:50-15:55下山-17:00坂巻温泉
天候:晴れ
高度:2645.8M
朝早く坂巻温泉に車をとめ、車道を歩き、ゲートをくぐって長い釜トンネルを通過する。トンネルをでたら霞沢岳への分岐は5分ほど先だ。車道から乗り上げる雪はすでにガチガチだった。少し奥へ進むとフィクスの張ってある急登となり、凍っていたのでアイゼンに履き替えた。尾根あげすると一瞬だけなだらかとなるが、すぐに急登だ。地形図をみてもわかるように、容赦のない斜度が延々と続く。仕方ないので黙々と登る。
標高が2000mほどになったところで幕営地が数箇所あった。もう少し上にもあるはずだが、登ってしまってから場所がなくて引き返しは悲しいので早めにテントを張った。
翌日は天気が下り坂である。しかも今日は素晴らしい青く高い空だ。こんな日に山頂を目指さない手はないし、こんな早い時間からテン場ですることと言えば雪上訓練か酒盛りか?と言うことで、またゲンナリする急登を行くことにする。登っても、登っても斜度は緩まない。
やっとなだらかになったと思ったら目の前に立ちはだかる壁と登山者の大行列!雑誌に紹介されて以降、人気の初心者バリエーション冬用と聞いていたがこんなにも大勢の登山者で賑わっているとは思わなかった。どうやら9人のレベル差があるパーティだったようで先に行かせてもらった。岩壁は雪と泥と草と浮いた岩と砂利でなっていて、凍っていないから石を落とさないように気を使うのが核心だった。
そのあとはナイフリッジの雪の上を山の風景と同化しながら山頂まで楽しくハイクする。ほどなくして登頂だ。
霞沢岳から望む穂高の山々!これが見たかった。西穂の横に噴煙のあがる焼岳と向こう側にうっすらと白山。背面には乗鞍、その奥には御嶽。360度どこを眺めても美しい!そして手前には明神。
登頂したからにはアルパイン温泉女子部らしく記念撮影をしたらカフェラテと美味しいパンを食べながらまったりする。
さて、このままテントに戻っても時間はありすぎる。持ってあがった酒は足りるのか?下山した場合はぜひとも坂巻温泉に入りたい。日帰り温泉の閉館時間は?下山、テント撤収、下山のトータル時間は?二人の心は揺れ動くが馬場が坂巻温泉は諦めて、別の温泉にして松本城下町のナイスなお店で下界呑みができると提案。いや、そんな甘い誘惑ではなく、我々の力量以下の山だったとして、ワンデイ登山で十分でしょ!と下山を決めた。そこからの行動は早い。
山を下りる。ナイフリッジを通過して岩場についたら、かなり前に出たパーティが懸垂していたので少し待つ。我々もロープ等の装備は持ってきていたがお互いに確認するまでもなくクライムダウン。あとは下りる、下りる、下りるのみだが雪が腐っていてアイゼンに張り付いたり地面が凍っていたりもする。登るよりも下りるほうがストレスだ。
幕営地についた時は少し疲れた。日々の喧騒とは間逆の誰も居ない場所で穂高を眺めながら更けていく優雅な夜を過ごしたくなる。このまま泊まってしまいたい気持ちに揺れるが、トレーニング山行であると言い聞かせて撤収を急ぎ、また下りる。高度を下げていくほど日陰の氷と笹の罠で歩きにくい。それでもできれば日が暮れるまでに車に戻りたい。なぜならば車道が危ないから。女子登山は身の安全第一だ。決して温泉宴会のためではないことを強調しておこう。想定した予定よりも少し早く坂巻温泉まで戻り、本日の山行は無事に終了した。
家に帰るまでが遠足とはよく言ったものではあるが、ここからは我々のフリータイムだ!松本に向かう途中にある竜島温泉せせらぎの湯に立ち寄り、次ぎの目的地へ車を走らせた。