日程:12月17日(土)~18日(日)
メンバー:L丹羽ダ(記録) 丹羽マ 内田 吉居 多田 芳野ナ
タイム:17日 美濃戸口0645~阿弥陀ヶ岳1200~中岳のコル1300
18日 中岳のコル0550~赤岳0710~硫黄岳1030~美濃戸口1330
12月17日 中央道・原PAで仮眠をとり6時頃に美濃戸口に到着。芳野ナと合流して御小屋尾根の登山道へと、別荘地の中に続く舗装路を歩き出す。天候は曇り気味でイマイチすっきりしないが、回復傾向にあるはずだと気持ちを切り替えていく。20分程度歩くと登山道に変わるが、初めは緩やかな勾配で徐々に高度を上げていく。途中で目の前にいきなりカモシカが現れ相当驚かされた。顔を上げると5mくらいのところにいたので本当に驚いた。むこうは全く驚いておらず、逃げていく様子もなかった。
コースタイムよりも早く御小屋山に到着した。この辺り、まだまだ雪が少ない。しばらく穏やかな尾根を歩き、阿弥陀ヶ岳の頂上に尾根が突きあげるようになってくると、ラッセルっぽくなってきた。ワカンはなかったが、そこまで深くなかったので苦にはならなかった。森林限界を越えても膝程度のラッセルが続き、結局頂上までラッセルしてしまった。12時頃頂上に到着。
阿弥陀ヶ岳からの下降は以前歩いた時とずいぶん違って感じ、一部悪い箇所もあるが問題はない。中岳のコルまで慎重に下り、中岳のピークに向けて登り返すのだが、この辺りは風がよく抜ける為か強く吹き、またラッセルが腰くらいになってきた。予定とおりの行程を消化したことから本日の行動は打ち切りにして幕営体制にはいる。特にテントを設営する際には、風があまりに強く吹き飛ばされそうになるので、しっかり持っていなくてはいけない。冬山らしくて良かった。また冬山のテント生活は新入会員もいたので稜線上でのテント設営はいい経験になったと思う。
12月18日 風が前日と比較するとずいぶん弱まったように感じた。また天気もスッカリ回復しており、ガスの中に隠れていた阿弥陀ヶ岳から、南アルプスや富士山、更には北アルプスまで見渡せた。
テントのポールも凍っておらず撤収もスムーズ。起床から出発まで2時間かからなかった。相変わらず膝から腰のラッセルをしながら中岳のピークを越えていくと大きく開けたコルにでた。昨日もう少し頑張ったら更に快適な幕営地が待っていた。この辺りから雪面がクラストした斜面に変わってきた。こうなるとスピードが上がってくる。まもなくすると文三郎尾根と合流し、快適に詰めていくと赤岳頂上に到着した。ピークは風が強かったので、ここでは休憩せずに赤岳展望荘まで下って休憩する事にし、サッサと下っていく。小屋のそばは風も弱く快適に休憩できた。
硫黄岳への縦走も風が強いが、展望が良い中気持ちいい縦走ができた。途中いくつからあるピークの巻き道も問題なく、あっという間に硫黄岳山荘についた。ここからはダラダラと続く登りをこなしたら硫黄岳頂上だ。
さすがにメンバーの中には疲れが見えてきたメンバーも目立つ。硫黄岳は例の如く風が強いので、少し下った赤岩の頭で休憩をする。ここは穏やかで少し下るだけでこんなに風がないのかと驚いてしまった。また気温がグングン上がってきているようで、気持ちが良かった。
さらに赤岳鉱泉まで下ると、まるで春山の様な陽気で、赤岳鉱泉のアイスキャンディを登っているクライマーに係員が『気温が0℃を越えて氷が緩んでいるので注意して楽しんでください』とスピーカーで注意していた。まるでテーマパークのようだった。
あとはところどころ凍っている道を注意して美濃戸口まで下山した。この時期の八ヶ岳にしては厳し目でいい訓練山行となった。稜線歩き・稜線幕営を経験でき、縦走訓練に適したルートだと思った。また活用したい。