愛知山岳連盟確保訓練

日程:2018年6月23日(土)・24日(日)

メンバー:有冨・伊藤ゆ・坂口・丹羽だ・丹羽ま・田中・武田(記録)・新美・内田・福島・多田

天候:6月23日(土)雨、24日(日)晴れ

概要: 

6月23日(土)10:00開会。

最初に全体で肩がらみの確保を行う。形を復習するだけでなく、ダイナミックビレイとスタティックビレイの衝撃の違いを実感する。その後、初級・上級の各グループに分かれる。有冨さん、多田さんは講師として参加。初級を担当。それ以外の名古屋山岳会員は、全員上級に参加したが、2グループに分かれ、また初日しか参加できないメンバーもいるとのことで、内容は少し異なっていた。

 

B2グループ…林の中で訓練

  • 垂下降のセルフビレイのセットの仕方(落下距離が少ないように出来るだけ短くセットする意識。)
  • 懸垂下降の手順の確認
  • 登り返し(フリクションの強いヒッチを使用すること)
  • セカンドの脱出
  • 支点の作成と注意点
  • ビレイの正しい行い方(フォローのビレイポイントは支点に手の届く範囲でセルフビレイのロープをたるませないなどの注意が必要です。また、リードが転落した時のロープの引かれる向きを考えてビレイすることが重要です。あとは繰り返しのダイナミックビレイの練習が必要な事と、場所に応じてどれだけ流すか考えることや、状況に応じてはスタティックで止めなければグランドしてしまう場面も出てくると思うので、リスクを最小限にして、その場でイメージしたビレイ技術が必要だと思います。(記録:福島)

 

B1グループ…屋根の下、時計台を使って訓練

  • ロープの連結方法を確認。
  • 支点の構築、流動分散の理由と意味を考える。
  • メインロープを使った支点の作成、それに使用するロープワークの確認(てこ結び・シートベント・ダブルボーライン)。名古屋山岳会ではあまり多くの結びを使用していなかったが、結びを知ることで手持ちのギアがないときの対処方法を知ることができた。
  • 懸垂下降の手順を確認。普段はスリングで伸ばさずに環付カラビナで確保器をハーネスに連結させているが、今回はそれを実践。シートベントにすることで長さ調節がしやすいことがわかった。仮固定の方法を復習。
  • こぶの通過。バックアップの方法を確認。スリングを1本かませることでバックアップを解除するときにはずしやすい方法を教えていただく。
  • 登り返しに必要な手順の確認。バルトダンを知り、何度も練習した。

 

16:00集合し、終了。1日目のみ参加の会員(新美・内田・福島)以外は龍渓寺(岡崎市)にて宿泊。指導員の方々にいろいろお話しを聞かせていただき勉強になった。

 

6月24日(日)8:00それぞれのグループに分かれて訓練開始。

B1グループ

  • ナチュラルプロテクションのセットの仕方。トライカムについて説明を受ける。
  • 懸垂下降の実践練習、仮固定を復習。ハーフヒッチで良いところ、オーバーハンドになる人が多いと伺ったが、実際に自分がやってみて実感した。また、前日に引き続きスリングで伸ばした先の確保器と、下にバックアップをするやり方に慣れず、仮固定に手間取る。
  • 登り返しの実践練習。前日学んだバルトダンとガルダ―ヒッチを早速使用。スリングの種類や巻きつける回数によってフリクションが全く違うことが実際やってみてよくわかった。平織のスリングはフリクションヒッチにはあまり適さないと教えていただく。また、フリクションヒッチはロープを少し曲げた状態で作ったほうが良いと知る。
  • こぶの通過の実践練習。バックアップのフリクションノットの選択、ムンターヒッチの活用を確認。
  • セカンドの自己脱出。全体でシステムを確認。手順、理屈を理解する。
  • セカンドのビレイ。引き揚げ時になかなかロープを出すことがなかったが、その場面になったときにはやはり必要な知識だと思った。ムンターでの確保もできることを教えていただいた。

 

2日間通して、最低限必要な技術をしっかり練習することができた。岳連の訓練に参加することによって、普段使わない結びを知ることや仕組みを知ることの大切さを実感できた。よい機会をいただけたと思う(記録:武田)。