笠ケ岳・穴毛谷第二尾根
メンバー L吉村、丹羽、田中、田畑 記録 吉村
タイム 出発4:30-第二尾根取付6:30-第二コル8:45-終了17:30-クリヤの頭20:40-新穂高温泉駐車場0:45
前日20時に名古屋駅前に集合し出発。 23時に新穂高温泉無料駐車場に到着し仮眠。
4時に起床し、4時半に出発。 林道の雪もほとんどなくなってきた。
砂防ダムまで行き、川の石を飛び越え右岸に渡る。 少し上がってハーネスを付ける。
ここで、広サコ尾根隊の二人と別れる。
下の方を見る限りはかなり雪が減ってきた。 左尾根の左側の尾根に雪を拾いながら登る。
だいぶとブッシュも出てきた。 P4岩峰の手前の雪庇の出てきた所でロープを出す。
岩峰は普通右から巻いて行くが、雪が足りなく左上から裏に回る。
キノコ雪の上に登り、ブッシュを懸垂下降の支点にする。
雪が多いとブッシュがないので竹ペグなどが必要だ。
懸垂下降をして、第2コル。 この先は2パーティのツルベで行く。
ブッシュを交えながら、雪を拾い登る。 所々口が開き、落とし穴があるので慎重に進む。
P3の雪庇を注意しながら進み、第3コルに回りこむようにして下る。
だが、雪が落ちて下りづらいので、懸垂下降する。
支点のブッシュが雪の反対側のせいかロープが動かず回収できないので、3人は懸垂下降しラストはクライムダウンする。
ここからエスケイプで二の沢に行く事もできるかも? 再び、雪を拾い進む。
日が高くなり雪が緩みだし、表面の雪が崩れる事が増えてきた。
所々口の開く雪壁でルートを選び登ると第4コルに着く。
P1への登りは、左のブッシュを拾いながら登るようにする。
大きな雪面が緩み、表層雪崩が発生しだし、すぐ右側で雪崩を見ながら登る。
P1を超えると少し広くなり最後の雪面を岩とブッシュを拾い抜ける。
17時半にやっと4人が抜けた。
帰りが遅くなりそうだったので、途中で遅れる事を下山連絡先に言う。
新穂高温泉が見える位置では携帯電話の通話が可能だ。 稜線では、風が冷たく、ガスが出だした。 広いピークで18時を過ぎる。 田畑がばててきたようで、歩みが遅くなる。
ヘッドランプを出して再び歩く。 トレースがあるのでそれを見失わないように進む。
もう一つピークを上がると、今度は雪面を急激に下り出した。
しかも方向が西の方と帰る方向と全然違う。 やばいと思い、一度ピークに戻り現在地を確認するが今一はっきりしない。 ここが雷鳥岩頭になるのか、クリヤの頭か? だが、先週来たクリヤの頭は雪がなく雰囲気が違う。
暗くて先が見えず悩む。 しかしトレースは顕著ではっきりしているので、日帰り登山者の物と決めつけ再び下降すると、左からトレースがありそちらを行く。
さらにどんどん下り出す。 顕著なトレースとも交わり、進む方向も良くなる。
以前も似た場所を来た感じだが、山は似たような景色が多いからどうだか?
天気が晴れだし、左手方向に光が見えた。 西穂山荘やロープウエィの頂上駅だ。
雷鳥岩からの下りと確信する。 再び登り、クリヤの頭に20時40分に着く。
クリヤの頭から左側にトレースがあり、下るがえらく急斜面になる。
第一尾根を登って来た人なのか?一の沢を下るのか? ここでまたクリヤの頭に戻り右側から先週に下ったルートを探すが、暗くてさっぱりわからない。
吹雪の下りのようでわからない。 岩峰などを回ると方向感覚が無くなる。
やっぱりあのトレースしかないと判断し下る。
急斜面下るとだんだんと右の方に行き広サコ尾根に出た。 東北支稜からすぐに一の沢に通じるトレースに従い下る。 やっと穴毛谷に出たが、砂防ダムが下れず困る。
登ってきた場所を忘れたようだ。
右側からの下りで下るが今度は何個砂防ダムを下ると左岸に渡れるかで右往左往する。
なんとかやっと左岸に渡れたが1コ上だった。
少し高さがあったので怪しい木で懸垂下降して、砂防ダムに上がる林道の終点あたりに着いた。 0時近くになってしまった。 新穂高温泉の無料駐車場に0時45分に着いた。 広サコ尾根を先に下山して人に車の運転をまかせて帰名した。
以前来たときは暗くなる頃に砂防ダムに下れたが、今回は4人で行ったためか抜けるまでに時間がかかった。 15時までには抜けたかった。
抜けた後も、夜間行動で思った以上に苦労した。
トレースがまったくないとワンビバークにもなりかねない状況だった。
クリヤの頭までを少し前に入山した事でも助かった。