錫杖前衛フェース Little Wing(リトルウィング)1ルンゼダイレクト
2017年9月24日(日)
メンバー L斉藤・馬場
記録 馬場
タイム
1ルンゼダイレクト登攀開始(7:45)-Little Wing登攀終了(13:10)-懸垂終了取り付き(14:20)
1P目:馬場 25m 5.8
1ルンゼの取り付きからルンゼをまたぎ右の凹角のコーナークラックへ。ここでさっそく重いキャメ#4を使う。
今回の錫杖は岩もパキパキに乾いていて天気も快晴、湿気もなく快適で本ちゃんの5.8デシマルグレードにビビっていましたが、フリーの5.8グレード感でした。
※テラス ハンガーボルト2本(動く)
2P目:斉藤 25m 5.7
草つきのチムニーを左上してスラブを登る。
※1ルンゼ終了点と同じ
3P目:馬場 50m 5.5
快適なフェースとガレ場をどんどこ進む。V字状岩壁のギリギリ真下で切る。左下方に1ルンゼのハンガーボルトの支点が見え、V字状末端の左壁には取れてしまいそうなリングボルトが2本ほどあった。どこで切るがの正解なのかよくわからないが安全なほうで終了した。
※V字状岩壁末端 比較的新しいハーケン・古いハーケン・古いリング
4P目:斉藤 25m 5.6
V字状岩壁にそって左上してテラスへ。
※テラス リングボルト等
5P目:馬場 30m 5.7
濡れていると悪いとトポに書いてあったが今日はほぼ乾いていて、どこからでも登れそうで迷って「弱点をついて適当に登る」と馬場が言うと「強点をついて登れ!」と斎藤が言う。本日の名言(笑)適当に登りすぎてロープの流れが少し悪くなってしまった。やはり、ロープが屈折しないように強点をついて登るべきでした!
※大テラス ハーケン等
6P目:斉藤 35m 10b
凹角からフェース~クラックへ。ハンドジャム1手で手に足ほどのハイステップは怖かった。ここまできて落ちてなるものかとスイッチが入った。
7P目:馬場 15m 5.9
出だしが悪くて何度も仕切り直したおかげでストレッチができた。届かなかったカチガバを掴むことができて離陸した。
指の入らないクラックに緊張する。足のスタンスもなく、スメアを強いられる部分があるが、そのときは手が決まるので勇気をもってスメア~ハイステップする。半分強を登ったところで左へトラバース気味に登って三角テラスで終了。
※三角テラス ハンガーボルト2本
8P目:斉藤 30m 10c
離陸してハンガー1ピン目にかけてからが悪い。ハンガーといえどもネジが緩くなっているので撃落はできない。身長160センチ足らずの二人には一手一足がやや遠く、ムーブ力がないとフリーで抜けるには厳しかったと思う。
5ピッチ目までの快適だったのに、6ピッチ目からは緊張とパワーを使い、ここにきてパンプしそうになるのを気持ちで押し切るほどシビれるルートだった。13時10分
※コメツガテラス 残置スリング・ビナ
最終の9ピッチ目は前回1ルンゼ左とほぼ同じなので割愛して終了とした。
懸垂4ピッチ(30+60+60+50m)14時20分
斎藤(記)
前回、間違えて登った1ルンゼ左ルートに続き、このルートも面白かったー。錫杖、楽しい。6ピッチ目の、1ルンゼダイレクト?のダブルクラックを登ってから1ルンゼに合流したピッチが一番楽しかった。残置が1個もなくて不安だったけどクラックが繋がっていて良かったです。Little wing の10cのピッチはボルトが打たれていたので、思い切って行けました。ただ、ボルトは全て緩んでいたので怖かった。登りながらで余裕がなかったので手で締めただけですが、レンチを持っていけば良かったと反省。
馬場(記)
今年はLittle wingをやろう!と斎藤に声をかけられ、10cの本ちゃんなんてありえない!と即却下したが、トポを見ると登れるビジョンが湧いたので話に乗った。夏合宿前からのトレーニングでは全装備背負っての北岳奥壁ガリーや、雨で歩荷しただけの大槍小槍、間違えて登った1ルンゼ左、夏合宿の剱尾根など、泥臭くて面白い山行を経てのスマートなアルパインを良きパートナーに恵まれて満喫することができ感謝です。
共同装備:ヌンチャク多め・短スリング多め・カラビナ多め・長スリング4本・環付きビナ4個・キャメロット0.3~.#4・ドラゴンカム
(#1~ナッツの隙間の大きさ5つ)・ボールナッツセット・ダブルロープ60m×2本