2019年本ちゃん

前穂四峰正面壁 北条・新村ルート 2019.10.19-21

メンバー:L吉居(記録)、内田

タイム:1日目:名古屋8:00(アカンダナ駐車場経由)=上高地13:00―徳沢14:30(幕営)
2日目:徳沢3:20―奥又白池6:30―登攀開始8:30―登攀終了13:00―5・6コル14:30―涸沢15:40―本谷橋17:30―横尾19:00―徳沢20:00
3日目:徳沢8:00―上高地9:30

天候:1日目:雨、2日目:晴れ、3日目:晴れ

概要:
 10月19日~22日までの連休で内田さんに声をかけたら21日まで快諾してもらえたので、四峰正面壁を計画した。今年の10月は例年より気温が2度ほど高く積雪もないようなので、奥又白池ベースで北条新村ルートと松高ルートと計画した。結果的に雨の影響で北条新村ルートのみとなったが、無雪期シーズンの最後に1本登れてよかった。

10/19(土):雨
 土曜日は雨予報なので、木曜時点で土曜は朝名古屋発で徳沢までとし、日曜に徳沢からアタックすることにした。内田さんに自宅でピックアップしてもらう。東海北陸道からずっと雨。上高地に着いても雨で人も少ない。徳沢まで行って幕営。雨の中数張りのテントがあった。
 天気予報だと夜半まで雨の予報で岩場のコンディションが心配だが、2時起床3時出発の予定を組んで20時前に就寝する。

10/20(日):曇のち晴
 朝2時起床、日をまたぐ頃まで雨が降っていたが今はやんでいる。山はガスっているが天気は回復に向かっているので3時20分出発。 中畠新道ではブッシュの水滴で服を濡らしてしまい途中から上下カッパを着用する。急登を2時間で無人の奥又白池着。寒い。 稜線上のガスはとれており四峰正面壁がよく見える。行動続行を決めた。

奥又白池で日の出
奥又白池から四峰正面を見る。行けそうだ。

 奥又尾根を15分登ると右に奥又白谷への踏み跡があり、そこから谷を横断する。雪渓はなくC沢までずっとガレ場で足場が脆い。C沢トックストーン手前から右手の尾根に上がってT1に8時頃に到着し登攀準備をした。T1正面の大岩の左面に取り付きのハーケンとスリングがある。なお、T1を行き過ぎてしまう甲南バンドに入ってしまうので注意。

T1で登攀準備中

1P目:内田 Ⅲ級 約40M
 左側から草付き交じりを回り込んで右上気味(1時方向)に上る。ガバ豊富だが中間支点がなくランナウトする。陽が当たって暖かい。

1ピッチ目
2P目:吉居 Ⅲ級 約30M
  1P目と同じ感じ。途中無理やりカムをねじ込んでランニングをとる。
2ピッチ目
3P目:内田 Ⅲ級 約15M
10Mほど登るとハイマツテラスに到着。
4P目:吉居 A1 約25M
 5Mほど上がると小ハングがあり、その上の大きめハングがあるが、張り出しは30cm~60cm程の印象。最初からアブミを出すが手間取ってしまった。支点間隔は2段目に立てば次のピンに届く。ハーケンは良く効いていた。
 内田さんはフリーで越えてきたが1か所A0したとのこと。
4ピッチ目 アブミ使用
4ピッチ目 内田フリーで越えてきた。
5P目:内田 Ⅳ級 約50M
 トポでは25Mだが60Mロープいっぱい伸ばして最終ピッチの終了点までいった。
 出だしトラバースがルートの足元が切れ落ちておて高度感がすごい。10Mトラバースしてトポにはカンテと書いてあるがフェースを登るが、技術的にはⅣ級だが高度感もあって体感的にはそれ以上だった。終了点を少し登ると傾斜が落ち、そこで装備を解除。我々以外にパーティはいなかった。
登攀を終えて
終了点から徳沢と奥又白池

 北尾根に上がると奥穂から槍までよく見える。徳沢から標高差で約1400M。長かったが今日1日岩場を独占した感じで気持ち良かった。下りは5・6コルから涸沢に下る。当初は奥又白谷から下る予定だったが道が悪いので、遠回りだが安全な涸沢側が下ることにした。

北尾根4峰を下る。涸沢の紅葉は終わっていた。

本谷橋から暗くなりヘッデン行動となる。最後はヘトヘトになりながら徳沢に戻ったが1本登れて良かった。

10/21(月):晴(高曇り)
 起床時間は決めず起きたい時間に起きることにし、明るくなった6時半に起床した。
 約1時間半で上高地で着いて山行を終了した。
以上