日程:1月19日(土)~20日(日)
メンバー:L丹羽ダ(記録) 田中
タイム: 1日目 美濃戸06:00~07:30赤岳鉱泉08:30~10:30小同心クラック12:00~13:00大同心基部13:30~14:00赤岳鉱泉
2日目 赤岳鉱泉05:10~06:30大同心雲稜取付06:50~正規1P目終了点懸垂開始08:30~09:00大同心稜~09:30赤岳鉱泉~11:20美濃戸

 

 

1日目:前夜発、5時20分起床、よく寝むれた。美濃戸の駐車場は雪もほとんどない。また天気も終日良かった。ザックは重いが快調に歩みを進め、休憩なしで赤岳鉱泉へ。ちょうど1時間半。テント設営後、この日は予定通り小同心クラックへ。

 大同心稜はトレースも残っていたが、どこの岩場にもクライマーの姿は見えない。この日は一番乗りかもしれない。大同心基部でアイゼンを装着し、小同心へトラバースを開始したが、少し下部からトラバースをし始めてしまったため、若干悪かった。小同心稜へ上がったところで岩場を正面にし、左上するラインが小同心クラックだが、支点が見当たらないため、若干不安になる。

 全部で3ピッチ、傾斜はあるが、どれもガバばかりで快適な登攀だった。

朝方は寒かったが、昼頃にはだいぶ気温が上昇してきて、過ごしやすい。

下降は大同心稜を下る。大同心の頭に向かい、途中から左の沢の中へ。雪も少なく、一部岩も露出していたが、慎重にクライムダウンしていくとすぐに大同心基部へ着いた。

ここでの休止中に翌日の大同心雲稜ルートの偵察を行う。右フェースのスタートも探したがどこか、よくわからなかった。雲稜ルート取付は青いスリングで支点が作られており、頭上のハング下には長く赤いスリングがぶら下がっていた。遠くから見上げていると、威圧感のある岩だが、近くで見るとホールドもたくさんありそうに見えた。

翌日の楽しみにと期待を膨らませて赤岳鉱泉へ下山した。食事も早い時間帯に済ませ18時に就寝。

2日目:4時起床、5時10分発。まだ真っ暗な赤岳鉱泉を出発。小雪が横から降っているように見えるが、暗くてよくわからない。大同心稜より高度を上げていくと少しずつ風が強くなってきた。真っ暗の中、大同心基部に到着した。取付までのトラバースは暗くあえて悪いところを進むことになってしまった。

1P目田中リードで登攀開始、ハング下の赤いスリングに向かってフリーで進み、ハングはアブミで越えていくが、アブミ取り回しに苦戦して時間を要していた。後で聞くと支点がよくわからずに苦労していたようだ。ハングを越えて左にわずかにトラバースをしたところでピッチを切っていた。非常に寒く手も冷たくて感覚もなくなりつつあり、おまけに風も強くなってきた。天候も悪く2人とも満足してしまったため、下降することにした。

数メートル右上でロープを伸ばすとしっかりとした支点があることから、丹羽リードで目指したが、一瞬フラッとし本気落ちをするところだった。が、何とか耐えた。
懸垂下降1Pで取付へ、そこから大同心稜へ戻りすぐに下降した。

赤岳鉱泉でテント撤収していると少しずつ雪の降りと風が強くなってきたが、あと1ピッチでも、なぜロープを伸ばせなかったのか悔しい気持ちになった。願わくば、もう少し条件のいい時に再チャレンジしたいと思う反面、これくらいこなせないとアルパインやってますなんて言えないんだろうなと情けない気持ちにもなりながら、赤岳鉱泉を重たいザックを背負って出発した。途中完全凍結している路面に注意しながら美濃戸に下山した。