日程:11月3日(金)~11月5日(日)

メンバー:L丹羽ダ(記録)、福島、松浦

タイム:11月3日 新穂高0530~南岳西尾根末端0900~2120ピーク1100~デルタ岩壁1300~2570m幕営1450

 11月4日 幕営地0520~南岳小屋0820~南岳0850~中岳1020~大喰岳1120~槍ヶ岳山荘1210~千丈乗越1345~タカラの木1440~槍平1550

 11月5日 槍平0650~新穂高0955

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 11月3日(金) 

前夜発。名古屋駅が23時前となったため、新穂高到着は2時過ぎとなった。仮眠をとり4時半に起床、トイレを済まし登山届を提出し5時半に出発。飛騨沢の登山道を4ピッチで南沢に到着した。

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途中、滝谷の出合からは、これから行く南岳西尾根がよく見える。雪はほとんどないように見えた。

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南岳西尾根末端(登山道1900m地点)からはどこから取付いても笹藪が濃く生い茂り、突入するには躊躇するが、今回は偵察が目的なので仕方なく突撃開始。

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ここから標高2120m地点のピークまでは藪漕ぎの急登が続く。福島がどんどん遅れがちとなる。

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慣れない藪漕ぎに悪戦苦闘しているようであった。

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目標の2120mピークでは、一旦藪漕ぎも休憩となる。冬山合宿では初日にここまで上げられるといいなと思う安定した場所であった。

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しばらく平坦な場所を進むと再び藪漕ぎの急登。藪で首回りがかゆいのでネックウォーマーで藪が肌に触れないように防護するが、暑い。我慢して進むと2250m地点の登山道に出てしまった。

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デルタ岩壁はこの道中にあるのかと勝手に思っていたが、見あげると遥か右上に聳えていた。

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相当体力を消耗してしまったが、松浦は藪漕ぎが大好きのようで生き生きとしていた。

しばらく登山道を進みデルタ岩壁を見あげながら登山道が左に巻きながら折れて行くところを今回は敢えてデルタ状岩壁へと突撃する。

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ここも急登で最上部では腐ったフィックスロープも張ってある。

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肝心のデルタ岩壁はいくつかライン取りができそうな段々になったⅢ級程度の岩場で腐った残置ロープあるのを確認したところで、

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休憩をしていたところ5分程度本気で寝てしまった。寝不足に強烈な藪漕ぎで疲れてしまっていたようだ。

岩場の通過は全員見た目に不安を感じなかった為、確保無しで通過したが、ミスはできないだけに慎重に登る。ところどころ、浮き石もあるので注意も必要であった。

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30m程度でハイマツ帯になるが、右側の灌木には下降用に捨て縄が残置してあった。

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更にハイマツを漕ぐと2510mで再び登山道に飛び出す。ここからはしばらく一般登山道。丹羽も疲れていたが、福島が珍しく相当しんどそうだったので、

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以前、吉村・久保田パーティの際に使った2570m地点の狭いテンバを利用して15時前ではあるが幕営することとした。

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天気もよく暖かく、雪はほとんどお目にかからずであったが、夕方から雲が少しずつ出始めてきた。翌日は崩れる予報。少しだけ雪を集めることが出来た為、水を作り、晩御飯の雑炊を食べ早々と就寝。

 

11月4日(土)

 朝から小雪がチラついていたが、朝御飯の雑炊を食べ予定どおり南岳へ向けて5時20分出発。

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一晩ぐっすり休んだせいか体の調子が良く、6時にマッチ箱に到着。と、ここで福島がテンバにピッケルを忘れたことが発覚。ノーザイルで通過できなくもないが、福島がテンバに戻って回収してくるのに時間もあったのでルート工作でフィックスロープを張ることにした。

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危険箇所も少なかったのと力量をみての判断であったが、山で、特に雪山でのパーティの分断は危険であり、後になって一緒に付き添って下りるべきだったと反省した。またそもそも致命的な忘れ物を残してきてしまったのは本人もリーダーも大いに反省した。

マッチ箱を通過した地点で松浦とテントの外張りを被って風を凌いでいると福島が戻ってきたので確保してザイルをたたむ。

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ここからは危険個所はなく、

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南岳小屋に到着する頃にはテンバから3時間経過して頃であった。

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ここからは吹雪く稜線を槍ヶ岳山荘まで進む。

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途中の中岳への登りは長くしんどかったのと、その下降は福島が直前の合宿で通過した時の話をきいたが、凍っておりロープによる確保を要した箇所であったようだ。

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更に進んで大喰岳では西尾根の下降地点を探る。大喰岳の頂上の看板の板は東西に延びて固定されており、その西の方を見ると小さなピークが見える。

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ガスっている時はそれが目印になるだろう。結構風もでてきていたので、

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そこから下降したい衝動に駆られるも、我慢をして槍ヶ岳山荘に向かう。

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こんな天気にも関わらず、槍ヶ岳山荘はこの日の宿泊客を持って今シーズンの営業を終了するらしい。この日は10人程度の人が飛騨沢と槍沢からと上がってきているようだった。

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福島がカレーの誘惑に負けそうになっていたのを制止し、西鎌尾根へと向かう。一般登山道を利用したが、冬道がよくわからなかった。西鎌尾根上部は結構沢筋(カール)よりを選ぶようなルートであり、今回の下降では十分に偵察ができなかった。

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中崎尾根上部も、岩場が出ており通過にはルートファインディングに注意を要すると感じた。千丈乗越からは中崎尾根を下山する予定だったが、見た感じ中間部は特にトレースする必要も感じなかったのと疲れもあったのでそのまま飛騨沢に下降し

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槍平に下山。この日に降った雪の影響で槍平もうっすら雪化粧していた。

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他のテントも2張りあったので、少し外れて幕営。この日もおいしい雑炊を食べ就寝。

 

11月5日(日)

 5時起床、雑炊を食べてゆっくり朝支度、「ピッケルよーし!!」と確認をし6時50分に出発。

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特筆する事も無く9時55分に新穂高の駐車場に到着。最近よく利用している、うまい棒が食べ放題の温泉に入って帰名した。